2021年度第1回研究例会

投稿者: | 2021年10月20日

2021年度第1回 研究例会
日時:2022年1月8日(土)13:30~
場所:Zoomによるオンライン配信プログラム

▼参加費: 会員 無料/非会員 一回目お試しで無料。
但し、二回目からは要会費(3000円)。

参加申込は締め切りました

<プログラム>

13:00~13:15 zoomオリエンテーション
13:30~13:40 会長挨拶 鎌田修氏(南山大学)
13:40~15:10 トークセッション 
 「『国語』から旅立って、『日本語』に住みついて -言語的文化的多様性に拓かれるために-」
                温又柔氏(作家)
         モデレーター 松田真希子氏(金沢大学)

作家の温又柔さんをお迎えしてトークセッションを行います。
温さんは『「国語」から旅立って』『真ん中のこどもたち』など、言語的・文化的に多様な人々を描いた作品を精力的に発表しておられます。
トークセッションでは、まず温さんにこれまでの作品を紹介いただきながら、表現活動において大切にしていることなどをお話しいただきます。
次にモデレーターの松田氏が研究者の立場からみた温さんの作品理解を、特にTranslanguaging(Garcia and Li Wei,2014)の視点からご説明し、温さんとの意見交換を行います。
そして、温さんが今感じていらっしゃる世界の問題、ことばの研究や教育に関わる人、そしてことばの運用を評価する人に考えてもらいたいことをお話いただきます。

<休憩>

15:20~16:00 研究発表「文脈の文型化と文型の再文脈化―自然発話(雑談)の教材化を例に―」
         鎌田修氏(南山大学)、山森理恵氏(横浜国立大学)、金庭久美子氏(立教大学)、奥野由紀子氏(東京都立大学)

恣意的な言語操作を経ない自然な発話ほど言葉の教育にとって魅力的なものはないだろう。とりわけ、自然発生的に生じ、人と人が結ばれる雑談においては、そこに人と人を繋ぐために培われてきた言語運用を促進する要素がふんだんに観察される。本発表では、雑談という自然な発話の文脈からそのような要素を抜き出す作業を「文型化」とよび、さらに、それを新たな場面に取り入れ、語学教育の場で教材化することを「再文脈化」と呼ぶ。ここでは、このプロセスを具体的に示すことにより、人と人がつながり、分かり合えるためのコミュニケーション能力の育成、つまり、プロフィシェンシーの向上を目指した第二言語教育の方法を提案する。
本発表の構成は次の通りである。
1.自然発話と雑談について:自然発生的な雑談を成立させる要素とは
2.雑談を始め、続け、そして、終了させるプロセス
3.第二言語話者との直接的、あるいは、間接的な交わり(接触場面)における「文脈の文型化」
4.第二言語教育における「再文脈化」による「教材化」のプロセス:『日本語Alive』を例に
コロナ禍においてともすれば情報の伝達のみがコミュニケーションの中核となり、人と人がつながることがコミュニケーションの本質であることが忘れ去られそうになっている中、このような発表を行うことでL1、L2の垣根を超えた日本語使用者間のより強い交わりが可能になることを目指す。

<休憩>

16:10~17:40 ブラッシュアップセッション 
       「みんなで考えようOPIの今とこれから」三浦謙一氏(フランクリン&マーシャル大学・ACTFL OPI 日本語テスター養成官)
今回はACTFLのOPIファシリテーターの三浦先生を講師としてお招きして、「OPIの今とこれから」についてお話をお伺いし、参加者の皆様とともに考える機会にしたいと思っております(詳細企画中)。

17:40~17:50 事務連絡
17:50~19:00 懇親会