大会テーマ:「日本語プロフィシェンシー研究、種は蒔かれた、その次は?」
ご案内
【開催日】 2021年6月26日(土)~27日(日)
【開催方式】 Zoomウェビナー
記念シンポジウムは盛会のうちに終了いたしました。
たくさんのご参加ありがとうございました。
◎プログラム(PDF版はこちらからダウンロードできます)
※都合により変更の可能性もありますことを、ご了承ください。
シンポジウムにおいては ZOOM の会議室を二つ使用します。全参加者共通のプログラム(「会長挨拶」「パネル1」など)は、room1 を使用します。プログラムが二つ同時に進行する時間帯は、下記左側が room1、右側が room2 となります。
6月26日(土) | ||
10:00-10:30
GMT 1:00-1:30 |
開会 会長挨拶・シンポジウム趣旨説明
鎌田修(JALP会長) プロフィシェンシー研究の広がり:分かり合える日本語による共生社会の実現に向けて |
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10:30-12:00
GMT 1:30-3:00 |
パネル1:社会エンゲージメント(鎌鼬部屋)
ここでは、社会的参入を通したプロフィシェンシーの意味を追求します。移民定住者にとってのことばの習得と摩滅、Facebookを介した日米間の学生交流のケーススタディ、ろう者を親に持つ聴者の子供(CODA)から見た共生社会、最後に視覚障害のある学習者の主体的社会参加といった観点からプロフィシェンシーを議論します。
佐藤慎司(プリンストン大学) 社会・コミュニティ参加と「プロフィシェンシー」 北川幸子(神田外語大学) 視覚に障害のある日本語学習者の社会参加とプロフィシェンシー 中井好男(大阪大学) コーダである私に映る日本の共生とプロフィシェンシー 野山広(国立国語研究所) 移民定住者とプロフィシェンシー~日本語の習得、摩滅、喪失の過程とライフを視野に入れつつ~
進行(親方):鎌田修(JALP会長)
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12:00-13:00 | 昼休み
特別企画「面白い話」の昼べ 解説:定延利之 司会:上谷崇之 ※特別企画は昼休み時間中の約30分間を利用します。正確な開始時間は、当日、お知らせいたします。 |
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13:00-14:30
GMT 4:00-5:30 |
パネル2:JALPと教師共育(溝部部屋)
教師共育と言っても大学をはじめ、教育機関における教員養成の現場、教師共育の現場など様々な場があります。JALPの根幹であるOPIとプロフィシェンシーはそれぞれの教育現場でどのように教師共育の支点となり、寄与しているのか、蒔かれた種を実践例とともにご紹介しながら、教師共育の未来と今後の可能性を探っていきたいと思います。
溝部エリ子(長崎大学) プロフィシェンシーとやさしいにほんご~現実の接触・共育から得られるまなび~ 和泉元千春(奈良教育大学) 教職課程学生と留学生の「ことば」を鍵とした協働と教師「共育」 麻生迪子(四天王寺大学) 養成課程の学生は日本語教育現場から何を学んだのか~「つながり」からの学びをめざして~ 嶋田和子(アクラス日本語教育研究所) OPIが可能にする教師の成長~「つながりと響き合い」をめざして~
進行(親方):溝部エリ子
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パネル3:非流暢で自然な日本語(定延部屋)
このパネルは、「流暢ではないが自然な発話」を手がかりとして、コミュニケーションやコミュニケーション行動、そしてプロフィシェンシーに対する我々の理解を深めようとするものです。論者によって観点は文法・会話・障害・教育とさまざまですが、論どうしの関係づけをできるだけはかります。
定延利之(京都大学)・丸山岳彦(専修大学・国立国語研究所) 非流暢で自然な日本語:文法の観点から 遠藤智子(東京大学) 非流暢で自然な日本語:会話分析の観点から 林良子(神戸大学) 非流暢で自然な日本語:言語障害の観点から 舩橋瑞貴(群馬大学) 非流暢で自然な日本語:日本語教育の観点から
進行(親方):定延利之 |
14:30-15:00 | 休憩
出版関係広報(ひつじ書房、三修社、研究社) |
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15:00-17:00
GMT 6:00-8:00 |
パネル4:談話とプロフィシェンシー(つったて部屋)
「自然なコミュニケーション」を考える際に、発話者はもちろん、その他のコミュニケーションの参与者の役割について考える必要があります。本パネルでは、「協働」を基軸として議論を始めます(三井発表)。そして、発話者が用いる文法は「協働」の観点からすればどのようなものであるのかを、終助詞(立部発表)、ノダ(范発表)、接続詞(長谷川発表)を例に考えます。そして、自然な会話を教材化することの重要性について説きます(宇佐美発表)。
三井久美子(立命館大学) 語りに見られる会話参与者の協働性 立部文崇(徳山大学) 初対面の相手との関係づくり―「ネ」はどのように役立っているのか? 范一楠(環太平洋大学) 多用される非典型的用法のノダ―日本語母語話者と学習者の比較― 長谷川哲子(関西学院大学) 説明タスクでの接続詞使用―読み手評価から見た接続詞の選択 宇佐美まゆみ(国立国語研究所) 自然なコミュニケーション能力を養成するための自然会話を素材とするオンライン教材-ポライトネスとプロフィシェンシーの観点から- *堤良一(岡山大学)・閻琳(立命館大学) 「聞き手」としての非母語話者の容認性判断 *パネル時間の都合で登壇は割愛し、予稿のみ掲載。
進行(親方):立部文崇、堤良一 |
パネル5:ライティングとプロフィシェンシー(ゆいけ部屋)
本パネルでは日本語ライティングのプロフィシェンシー向上に資することを目的とした議論を行います。大学のライティング教育における目的と技能に対する認識、アウトプットの分析によるプロフィシェンシー向上への提言、プロフィシェンシーの観点からの評価の検討により、複雑なライティングの諸相の解明を目指します。
李在鎬(早稲田大学) 計算モデルに基づくプロフィシェンシーの評価 田中真理(名古屋外国語大学名誉教授) ライティング評価の限界といいとこ取り 白鳥文子(京都外国語大学) 「書くプロフィシェンシー」を効果的に向上させる教材の開発―日本語母語話者・学習者の作文コーパスをもとに― 池田隆介(北九州市立大学) 日本の大学におけるライティング関連科目シラバスの特徴―大学は「ライティング」に何を期待しているか― 由井紀久子(京都外国語大学) アカデミックライティングにおける文体―主観性からプロフィシェンシーを考える―
進行(親方):由井紀久子、池田隆介 |
6月27日(日) | ||
10:00-12:00
GMT 1:00-3:00 |
口頭発表1
司会:白鳥文子(京都外国語大学) |
口頭発表2
司会:高智子(国際交流基金関西国際センター) |
10:00-10:30
GMT 1:00-1:30 |
Shekarabi Zeinab (University of Tehran)
オンライン・フィードバックと第二言語学習者の不安
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渡辺美ひろ(無所属)
日本語教室内における発話と相互行為―教師と学生のスピーチスタイルシフトに着目して— |
10:30-11:00
GMT 1:30-2:00 |
森川結花(甲南大学)
オンライン日本文化学習の限界と可能性
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清水泰生(同志社大学)・中川佐保(日本語談話会)・大浦富久美(日本語談話会)
音楽療法と脳科学、生理学と日本語教育 |
11:00-11:30
GMT 2:00-2:30 |
西村美保(清泉女子大学)
ベティ・デボラ・アリトナン(デンパサール・マハサラスワティ大学) 接触場面でのプロフィシェンシーを高めるための活動―日本語学習者と日本語母語話者のオンライン交流―
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袁姝(東京外国語大学大学院博士後期課程)
「不同意表明」の背後にある規範意識をめぐる一試論―日中接触場面の課題解決型議論を基に―
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11:30-12:00
GMT 2:30-3:00 |
田村美香・大森優雅・池田大輔(九州大学)
非同期「双方向」型ICT課題を用いた日本語授業の実践報告
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白皓(早稲田大学大学院日本語教育研究科博士後期課程)
日本で育つ子供の「ことば」のプロフィシェンシー―「特別の教育課程」による日本語指導の課題― |
12:00-13:00 | 休憩 | |
13:00-14:30
GMT 4:00-5:30 |
口頭発表3
司会:范一楠(環太平洋大学) |
口頭発表4
司会:野畑理佳(武庫川女子大学) |
13:00-13:30
GMT 4:00-4:30 |
加藤恵梨(大手前大学)
中国語母語話者と韓国語母語話者の「大丈夫」の使い方の縦断的研究 |
後藤多恵(大阪大学大学院)
「日本語人」というつながり―インドネシア北スマトラ州メダンにおける「日本語世界」のエスノグラフィー― |
13:30-14:00
GMT 4:30-5:00 |
許明子(名古屋大学)・西澤萌希(名古屋大学大学院)
日本語母語話者と日本語学習者の視点の捉え方と表現形式―4コマ漫画とI-JASのストーリーテリングの比較を通して― |
山根(吉長)智恵(山陽学園大学)
ことばの運用能力とは? ~辞典執筆の経験から~
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14:00-14:30
GMT 5:00-5:30 |
竹村瞳(フリーランス日本語教師)
コミュニケーションツールとしての日本語の理解度 |
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14:30-14:40 | 休憩 | |
パネル6
14:40-16:10 GMT 5:40-7:10
パネル7 14:40-16:20 GMT 5:40-7:20 |
パネル6:ポストコロナを見据えた将来の日本語教育(東部屋)
本パネルでは、オンラインコースやICTを用いた様々な教育実践をもとに、プロフィシェンシーとの関わり、マルチメディア型データベースによる発信、相互行為という観点から見た対面・非対面の違い等を通して「ポストコロナを見据えた将来の日本語教育」について考え、これからの日本語教育の形を提案する。
東健太郎(国際交流基金関西国際センター) オンラインコースとプロフィシェンシー 阪上彩子(立命館大学) ICTとプロフィシェンシー 西川寛之(明海大学) マルチメディア型データベースと評価 伊藤亜紀(国際交流基金ベトナム日本文化交流センター) オンラインツールを用いたOPI-直接対面でのOPIに近づける工夫-
進行(親方):東健太郎 |
パネル7:SLAの知見から「プロフィシェンシー」再考(いわまつ部屋)
L2学習者を、習得中のL2だけでなくL1や全ての言語資源を総動員して考え、対話相手やコミュニティに働きかける主体的「L2使用者」と捉え、そのL2能力が伸びるということはどのようなことなのかを考えます。
岩﨑典子(南山大学) 新たなL2能力観―受動的「学習者」から働きかける複言語「使用者」へ― 櫻井千穂(大阪大学) 文化的・言語的に多様な子ども(CLD児)の言語能力評価の再考-全人的発達を目指して- 松田真希子(金沢大学) ブリコラージュな言語教育実践としての漫才ワークショップ―TranslanguagingによるL2学習の新たな可能性― 奥野由紀子(東京都立大学) L2使用者の主体性が促す言語の社会化-縦断的な発話のスタイル変化に着目して- 坂本正(名古屋外国語大学) コメンタリー:プロフィシェンシー再考の必要性
進行(親方):岩﨑典子、松田真希子
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16:20-16:30 | 休憩 | |
16:30-17:15
GMT 7:30-8:15 |
総括・総評(伊東祐郎)/シンポジウム閉会 | |
17:15-18:15
GMT 8:15-9:15 |
総会(JALP学会会員) |
※参加申し込み者には6月20日から予稿集を公開しております。
※当日は録画を行いません。